お金持ちほどB/S思考をベースで考えている
資産形成を色々進めているときに「P/Lで考えるときもあればB/Sで考えるときもある」という事にふと気付きました。
- P/LというのはProfit and Lossの略で収入と支出を考えているという事です。収入と支出の差分が貯金になります。
- B/SというのはBalance Sheetの略で資産額がどれだけあるか、借金は幾らあるかを考えているという事です。総資産と借金の差分が純資産になります。
- 結論としてはお金持ちになるにはP/L思考もB/S思考もいずれも大事で、P/LからB/Sに、反対にB/S思考からP/L思考にすぐに変換して考えられる事が重要と思います。お金持ちほどB/S思考に慣れていると感じています。
P/L思考からスタート
最初は誰もがP/L思考からスタートします。1年間の活動の結果、貯められるかどうかで、少し貯まるとお金を使ってゼロに戻る。複数年かけて資産を形成するという概念が育っていない、という状態です。
- 働き始めた頃は支出も多く、月給だけでは貯金もなかなか出来ない。
- 年次が上がって給料も増えてくると少しづつ貯められるようになったりならなかったり。
- 或いは少し貯金が出来ると車など大きな買い物をしたりして、また貯金がゼロに戻る事も。
このような状態だとP/L思考が続いているという事だと思います。「月給でやりくりして貯金を作る、増やし始める」という状態。極端な事例としては「江戸っ子は宵越しの銭は持たない」という奴です。そこから「資産形成」を意識すれば段々B/S思考になっていくのですが、ここで自宅を購入するとB/S思考からは一気に遠のきます。即ち、
- 自宅をローンを借りて購入するので、巨額な借金により純資産は一気にマイナスになる。
- 資産形成どころではなくなり、ボーナスはとにかく借金返済に充てる日々が続く。資産形成については将来借金完済してから考えると先送りに。
- 30代に自宅を購入したとしてそれから20〜30年間住宅ローン返済が続くので、50代まで資産形成には真剣に取り組まない。
という状態です。
B/S思考にシフト
自宅を買うかどうかが大きな分岐点だと感じています。多くの人が自宅を購入しますが、もし自宅を買わずにその貯金を投資に回していったらどうなるか。
- まず純資産は大きなプラスになります。借金があるかないか、純資産でどうかは経験上、精神状態に大きな影響を与えると感じています。
- 将来必要な資金について、リスクを取りたくない貯金分を除いたお金を投資に回すことが出来ます。例えば1000万円を貯金できた場合、半々に分けたとして500万円を投資に回すということが出来ます。
- その500万円はリスクを取って投資に回す金額です。年によってはマイナスになることもあるわけですから、投資資金に対する心配を抱えることになります。
- そういったリスクを抱えてのリターンです。リスクが低いインデックス投資でも2-3%程度のリターンでしょうか。投資した1年後にようやく、もし投下資金500万円だと10-15万円のリターンが見込まれ、税金も考えるとその2/3程度が純リターンとなります。
- 要約すると500万円もの巨額資金を1年間かけて投資して、漸く10万円程度のリターンを得られるかどうかという世界です、しかもリスクがあるのでリターンが確約もされていません。それが投資家の世界であり、「B/Sから幾らの資金をどの投資に回して稼ぐかという事を中心に考える世界(=B/S思考)」という事になります。
P/L思考とB/S思考の大きな違い
- 最も大きな差は時間軸です。リターンを得るまで時間差が生じる世界に住んでいるかいないか。
- P/L思考の人は時間差が無い世界に住んでいます。即ち、働いた分はタイムカードで記録され、月給で回収できる世界。貯金をためても時間差が無い世界に住んでいるので、お金に働いてもらう投資の世界へ進むことを考えない。
- B/S思考の人は時間差がある世界に住んでいます。投資資金を作って投資してもリターンは極めて僅か、それも確約されていない。だが、投資期間を長くすると複利で回せるのでリターンは巨額になり得る世界です。ですので、日々の生活は倹約して投資資金にお金を回し続ける事に努力します。
まとめ
誰もが始めはP/L思考からスタートしますが、お金持ちはB/S思考へシフトしていきます。即ち、時間もかかるしリスクも抱える投資の世界に踏み込んで、時間差のある世界にシフトするということです。
FIREでは「例えば1億円を投資に回して4%でいければ、年間400万円のリターンを得られるので、その中で生活できればずっと働かなくて済む」と試算しますが、顕著なB/S思考の事例だと思います。
「時間差のある投資の世界をまずは勉強する」という一歩が重要ではないかと思います。勉強してみてもしあわなければその方向性ではない事が明確になるので、それもある意味大きな前進だと思います。
50歳で早期退職を実現することができたのは
柔術から学んだ弱者の為の逆転戦略・戦術の転用と経済マトリックスからの脱出メソッドだった!
労働者から資本家へのライフシフトを実現する
ライフ・パスガード コーチ Neo